Double Four & Bass Linerレビュー by 池田達也
菊地ひみこ(Pf,Key)BAND、MALTA(Sax)&フェリーシア、寺井尚子(JazzViolin)、NORA(Vo)、中路英明(Tb)オバタラなどのアーティスト共演を経て、現在は自己が主宰する“たつや せっしょん”をはじめ、様々なセッション、スタジオ・ワークへの参加の他、アレンジャー、音楽プロデューサーとして、更にはMCや芝居(!?)もこなす“マルチ・ベーシスト”として活躍中の池田達也氏よりPJBの最小コンパクトアンプ、Double FourとHAOのBass Linerのレビューが届いたのでご紹介させてもらいます!
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PJB Double Fourは、自宅での個人練習のみならず、レッスン、プリプロ、リハーサルに加え、楽屋ではipodやMP3 プレイヤーを接続して事前に録音した音源のチェックを行ったり、BGMを楽しんだりと、予想を遥かに上回る大活躍振りに、大変重宝しています。軽くてコンパクトなお陰で、持ち運びにストレスを感じる事がありませんから、最近では現場に持ち出す機会も増えました。
プライベート・ユースにちょうど良い音量にも関わらず、本格的な大型ベース・アンプに負けず劣らずの重厚なベース・サウンドが得られますから、音質に妥協する事無く練習が行えますし、ヘッドフォン・アンプとは違い、特有の閉塞感が無く、耳への負担も軽く感じられますから、今後の“練習の友”となる事は間違いないでしょう。
先日も、ある現場の楽屋にDouble Four を持ち込んだのですが、周囲のミュージシャン達は「何それ?」「ipod用のパワード・スピーカーかい?」と興味を示してくれたのですが、サウンドを聞いた途端、見た目から得たイメージとサウンドのギャップに驚いたようで、「凄い!」との「スゲェ〜!!」「メチャ、イイ音するねぇ〜!」との声が数多く聞かれました。
一方、添付した写真にもありますように、PJB Double Four は卓上にもすんなりと収まる大きさですから、プリプロの際のモニターとしても重宝しています。パソコンの隣においても違和感を感じない本格的なベース・アンプなんて・・・。いかにDouble Four が画期的な製品である事を表しているかの証かと存じます。いくらプライベート・ユースに適しているとはいえ、一般的な家庭での使用においては充分過ぎる程の音量を得る事も出来ますから、アコースティックなドラム・レス編成であれば、小規模なライブやホーム・パーティ等でも活用出来るでしょう。
僕自身、何度かウッド・ベースを鳴らしてみたのですが、生音をナチュラルに増幅した感じの心地良いサウンドを楽しむ事が出来ました。大音量を必要としないシチュエーションにおいて、ウッド・ベースやエレアコ・ベースでの使用に限っては、大型アンプよりも扱いやすい印象を受けました。
僕にとって“手放せない存在”という点では、HAO BASS LINERも同様です。
僕は、従来の小型プリアンプに満足出来ず、長年“パッシブ派”(!?)を貫いてきたのですが、愛用のベース・アンプが使えない状況のみならず、現場では様々な条件下での演奏を求められる事もある為、プリアンプの必要性を感じた事も少なくありませんでした・・・。
HAO BASS LINERを手にして以後、そんなストレスからは解放される事となり、今では使用に関わらずベース・ケースに入れ、常備するようになった次第です。
9V電池での駆動時間こそ短いものの、ノイズレスでクリアーな音質をはじめ、細かなゲイン調整が行える点や5バンドEQを装備している点など、同サイズのプリアンプの中では群を抜く存在であると確信しています。特に18VのA.Cアダプターでも使用においては、1Uサイズの大型プリアンプすら凌駕する程の高品位なサウンドが得られると実感しています。(皆さんにも18VA.Cアダプターの使用をオススメします!)
足元やアンプの上に置いた状態でEQの視覚的なチェックが出来ますから、時間的な制約のある現場でも直観的なサウンド・メイクが素早く行える点も本当に助かっています。また、イン・プット・ゲイン・コントロールの装備により、6弦ベースやウッド・ベースといったワイドレンジの楽器においても、楽器に合ったゲイン設定が行える点にも重宝しています。PJB直系のクリアでクセないサウンドにより、ウッド・ベースでの使用においても“電気臭い”(!?)サウンドにならない点も魅力を感じています。
Double Four、そして HAO BASS LINER 共に、現在の僕にとって欠かせない大事なアイテムとなりました。