PJBスピーカーの秘密とは
PJBファクトリーレポートVol.2をお届けします。
PJBのファクトリーで一番印象的なのはスピーカーの開発製造部門です。アンプといえば、ベースからの入力信号を電気回路で増幅して、最終的にスピーカーから音が出るわけですから、スピーカーが重要なのは言うまでもありません。
本来のベースサウンドを再生できるスピーカーを1から設計し自社ファクトリーで製作する、それがPJBの最も特徴的な点と言ってもいいかもしれません。他にそんな設計思想をもっているベースアンプメーカーは、筆者の知る所では存在しません。
PJBがなぜそこまでスピーカーにこだわり、また実現できるのかと言えば…
- フィル・ジョーンズがスピーカーデザイナーとして何十年のキャリアの持ち主
- フィル・ジョーンズはプロベーシストとして、ベースサウンドを知っている
- 高品質のスピーカーを製造する自社ファクトリーがある
- スピーカーを高精度でベース用にチューニングできる設備がある
上記の条件を結集して出来上がるのがPJBアンプの中枢であるベース専用スピーカーなのです。あの驚異的なサウンドの秘密はここにあります。
さて、実際の工場には極秘の設備も多く、全て公開はできませんが、その中から一部を紹介します。
下記は、ドイツ製のKlippelという、スピーカーの反応をレーザーを使い高精度で測定するマシン。スピーカーのどの部分がどの周波数でどのような動きをしているかを測定します。このマシンの価格は二千万円以上らしいです。
各部の動きを正確に判断し、ベースの周波数帯に最適な素材、形状などを追い込むことができます。
コンピュータ上であらゆるデータが一目瞭然。
次は、巨大なチェンバールーム。反響がまったくない様に360度フォーム素材で囲われた部屋。音の伝わり方などを測定します。
中に設置した試作機を、外部からリモートコントロールで操作、測定していきます。
チェンバールームに設置されたDouble Four。新製品のみならず既存の製品でも、常に品質向上のため、定期的にテストが繰り返されています。
PJBアンプはそのサウンドを聴くと、プロ仕様ならではの桁違いのサウンドクオリティが実感できますが、ファクトリーを訪れると、いかにプロ仕様として設計、製造されているかが判ります。
フィル・ジョーンズの天才的なとインスピレーションとノウハウを元にした企画の裏には、徹底した科学的検証によるバックアップがあるのでした。