Bass Linerレビューby池田達也氏
MALTA、寺井尚子、NORA、中路英明オバタラ、など数多くのアーティストのベーシストとして、またアレンジャー、音楽プロヂューサーなど、マルチベーシストとして活躍中の池田達也氏にHAO Bass Linerをモニターしてもらい実際の使用後のコメントをいただきました。(Bass Linerは6月末〜7月発売・製品に関して詳しくはこちらから。)
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早速、愛用させていただいておりますが、PJB直系のクセの無いピュアサウンドとHAOの実用的な機能を併せ持ったの完成度の高さに加え、「オーロラブルー」のルックスもお洒落で、既に“お気に入り”のアイテムのひとつとなっています。
仕事柄、これまで数多くの楽器内蔵型のオンボード・プリアンプや小型のアウトボード・プリアンプを試しきましたが、いずれもヘッドルームに余裕が感じられず、ダイナミックレンジも狭く感じられた為、何らかの必要性を感じない限り、普段は使っていなかったのですが、BASS LINERからはそんなストレスを感じる事がありませんでした。
実は、BASS LINERを受け取った際、直ぐに音を出してみたくて、ACアダプターを取り付けずに試奏を行っていたところ、気が付くと電池が消耗していた為、電池駆動時間の短さに驚いたのが本音ではありますが、プロ・ユースの1Uサイズのプリアンプと比べても遜色の無いハイクオリティなサウンドにより、例え電池駆動の時間を犠牲にしようとも、あくまで音質を優先された貴社の設計姿勢に納得した次第です。
そんな中、先週末の土日、ピアニストの榊原大氏らと行ったライブで、BASS LINERを使用させて頂きましたのでご報告させていただきます。今回のライブでは、エレキ・ベースとウッド・ベースの持ち替えを行う為、ベース・アンプには2ch仕様のBass CUB+ PB-300の組み合わせて使用しました。
写真でもお分かりいただけるように、電源にはACアダプターを使わずにeneloop を使用致しました。(電源部からのノイズ混入の不安が減り、ステージのセッティングも容易になる為、ここ最近のライブではeneloopを愛用しているのですが、9Vのeneloopは既に生産終了となったようで残念に感じています・・・。)
ライブ前、9V、18V と、2種類のACアダプターで試してみましたが、18V駆動の方が、僅かに中低域が豊かで、音が太く感じられたものの、ホンの僅かな違いしか感じられず、シビアなレコーディングはともかく、ライブにおいては9V駆動でも何ら不満を感じる事はありませんでした。
以前にも述べましたように、個人的にウッドベースにはD-アンプ&Neo Power スピーカーの組み合わせが好きな事に加え、BASS CUBのINPUT Aはウッドベースとの相性が良いので、今回はウッドベースのサウンドを優先し、PJB Bass CUB + PB-300を選択した次第です。Bass CUBは3-BAND EQなので、時折LOW-MID辺りの帯域のEQの必要性を感じる事もあったのですが、今回はBASS LINERのお陰で細密なサウンド・メイクを行う事が出来ました。(Bass CUBのサイズを考えると、充分すぎるほどのスペックなのですが・・・。)
更に、小型のプリアンプとしては画期的なCLIP ランプ付きのINPUT GAINの 装備により、楽器を選ばず使用出来る点に加え、LEVEL コントロールにより、ブースターとして使用も可能な点も魅力を感じました。
また、今回は小規模な会場でのライブでしたから使用しなかったものの、DIRECT OUTの装備にも利便性を感じました。TUNERを接続すれば音を出さずにチューニングが行えるのはもちろんの事、PRE/ POST EQのサウンドを個別に出力出来るのは、リハーサル/ライブ/レコーディングに関わらず、何かと重宝するのではないかと思われます。
ご存知のように、演奏する会場が広くなればなるほど、ステージ上と客席側では、低音の聞こえ方が大きく変わってきます。例えば、ステージ上で「低音が豊かなサウンド」に感じるのに、客席側では「ブーミーで、モコついたサウンド」に聴こえてしまう場合もありますから、特別なケースを除き、僕はなるべくPRE EQの音をPAに送るようにしていますから、DIRECT OUTの装備はBASS LINERの魅力のひとつだと思います。
繰り返しになりますが、BASS LINERは、高音質&画期的な機能を備えた、実用度の高い魅力的なアイテムだと思います。今後、様々なシチュエーションでBASS LINERが活躍してくれる事となりそうです。
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▶池田達也オフィシャルサイト
▶HAO Bass Liner製品情報
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