ANTHEMか、それともLYRICか?
最近L.R.Baggs製品の問い合わせの中で多いのがANTHEMとLYRICの違いについてです。共に非常に好評を頂いているモデルで、すでに当社本サイトやこのブログでもお伝えしていますが、あらためて両製品について検証してみたいと思います。
<ANTHEMとは?>
ご存知のように一般的な人間の可聴範囲は20〜20,000Hz(ヘルツ)と言われています。その帯域の中で低域の音質の要となるのは200ヘルツ前後まで、その上の帯域がざっくりですが中域〜高域となります。 アンダーサドルピエゾとマイクでそれぞれ全帯域のバランスを取ってミックスすると言う今までの一般的なデュアル・ピックアップとは異なり、Anthemでは200Hzまでを低域〜中低域に強いエレメント、それ以上の中域〜高域に威力を発揮する新開発のTru-Mic(Pat.P)が受け持ち、今までにない真に純粋なギターの持つ本来のサウンドとトーンを引き出すことに成功しました。さらに詳しくはAnthemカタログPDFをご覧ください。(下の写真はフルバージョンのAnthem。)
Anthemプリアンプ・コントローラー取り付け後の写真。ElementとTru-Micのミックス、マスターボリュームが手元でコントロールできます。便利なバッテリーチェッカーボタン付き。5段階のLEDで確認が可能です。
下はAnthem取付後のボディ内の写真。 (写真上から)ネックとの接合部に9Vバッテリーホルダー、サウンドホールにプリアンプ・コントローラー、サドルの下にElementピックアップ、ブリッジの裏側にTru-Mic。
Anthemのデモ・ビデオ:
Tru-Micのマイクのみ、アンダーサドルのElementのみ、そして2つのブレンドのサウンドが聴けます。ブレンドすることでシチュエーションによって異なったコンビネーション設定をできることがANTHEMの特徴です。
<LYRICとは?>
LYRICはマイクでしか得られないあの空気感を求めるアコースティックギタープレーヤーの為に開発されたマイクのみのシステム。そのマイクはAnthemと同じパテントのTru-Micを使用していますが、ANTHEMに使われているものとは若干違う特製のものを使用しています。LYRIC用のTru-Mic のみで捉えた音は、リアルなアコースティックサウンドに変換するL.R.Baggs のノウハウを集大成した特殊コンプレッサーを内蔵したプリアンプ(パテント申請中)とのコンビネーションで、外部マイクでの集音と全く遜色ない、驚くべきダイナミクスと繊細さを備えたアコースティックサウンドを実現しました。詳しくは、LYRIC専用サイトをご覧ください。
Tru-Micの取り付け位置はANTHEMと同様にブリッジサドルの裏側。その他はサウンドホールにマイクボリュームとプレゼンスのコントローラー、エンドピンプリアンプ、ネックエンドに9Vのバッテリー。
LYRICのデモ・ビデオ:
レコーディングスタジオでハイクオリティのマイクを使ったような、まさにそのイメージです。手元でボリュームとプレゼンスのみのシンプルなコントロールとなっります。
価格も違いますが、
ElementとTru-MicのブレンドできるANTHEMか?、
マイクのみの空気感を持ったサウンドのLYRICか?
大いに悩むところですが、共通するのは透明感がありハイエンドなマイクTRU-MICを生かしたナチュラルなサウンド。どちらを選んでも音質的な向上で、日々のライブやレコーディングがストレスなく楽しいものになることは間違いないでしょう。
最寄りのL.R.Baggs特約店、または最寄りのアコースティック・ギター専門店にお問い合わせ下さい。