PJB新キャビネットC4 & C8の実力は?
PJBからひさびさの新しいスピーカーキャビネットが登場します。
そのサンプルが日本に初上陸したので、さっそくテストを行いました。
製品名は、C4(写真上側の4発入りキャビネット)とC8(写真下側の8発入りキャビネット)。写真の一番上は最新のヘッドアンプD-600です。
これまでのPJBのキャビネットは、搭載されているスピーカーの種類別に、ピラニアシリーズと、ネオパワーシリーズがありました。2つの違いはこんな感じです。
ピラニアシリーズ:PJBの原点にして神髄。オーディオグレードにも匹敵する解像度と透明感、そして圧倒的なスピード感。
ネオパワーシリーズ:PJB新世代のスピーカー。パワー感にあふれた中低域と艶のある広域。非常に軽く、現場での使いやすさが抜群。
今回の新製品はその両者の良い所を取ったスピーカーという位置付けです。他社のスピーカーには絶対出せない、ピラニアスピーカーのハイファイな音を持ちながらもネオパワーシリーズのような使い勝手の良さを持ったスピーカー。PJBからのインフォメーションによると、アメリカのプロベーシストが求める、『よりコンパクトかつ軽量で、ジャンルに関係なく対応できる機材』というリクエストから生まれたモデルだとの事です。
ヘッドアンプにD600を使用してサウンドチェックを行いました。左は比較用のSuitcaseとピラニア4Bキャビネットの組み合わせ。ちょっと分かりずらいかもしれませんが、同じ4発のスピーカーを搭載していながら、かなり小型になっています。
C4は幅36cm x 奥行30cm x 高さ30cm、C8は幅36cm x 奥行 30cm x 高さ60cm。幅と奥行が同じで高さが倍なので、ぴったりとスタックして使えます。キャビネットの板厚や構造を変更することで重量も軽減し、C4が11.9Kg、8cが22.9kg。強力な磁石を持つピラニアスピーカーを積む割りには軽くなっているのではないでしょうか。C8にはキャスターと引き出し式ハンドルも付いています。
D-600+C4+C8というセット全体としても、絶妙な大きさ。大きすぎず、小さすぎずちょっとしたギグからホールまで、まさに使い勝手が 良い感じです。もちろんそれぞれ単独でも幅広く対応できそうです。これはおすすめの組み合わせ。
サウンドは、まさにハイファイ感にあふれた気持ちよさ。これはやっぱりPJB以外ではあり得ない。D-600ヘッドとのマッチングも非常に良い感じです。比較したSuitcase+4Bのセットに比べ、高出力かつスピーカーの数も1.5倍になることもあって、中低域の張り出し感がすごい。 D-600の個性も加わって低域をズシッと支えるトーンは、今までのピラニアシリーズとはちょっと違う感じ。でも膨らみすぎる事なく、ネオパワーシリーズよりも絞まった音像で、音程感もクリアです。良いです。
完全フラットでモニター感が強いのはやはり今までのピラニアシリーズだと思います。今回のモデルは、もう少しライブ用に向けられたようなサウンドですね。サウンドだけでなく、小型軽量というトレンドもしっかり押さえてきました。このあたりはさすが今のアンプのトレンドを生んだメーカーの一つPJBならではの面目躍如といった所でしょうか。
ちょうど当社が運営のジェイズスタジオWestの一室のアンプ交換を検討していた所だったので、早速このセットを持ち込んでしばらく実践でチェックしていく事にしました。スタジオにセットした状態でも、場所を取りすぎることなく馴染みます。それでいてサウンドは今まで以上に強力!スタジオユーザーからも良い反応が得られるんじゃないかなという感じがします。
気になる価格ですが、 アメリカでの価格がC4で649ドル。C8はまだ未発表。
日本での価格も余り離れない辺りで販売できるよう頑張ります。販売時期は夏頃を予定しています。
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