Session D.I.はアップライトベースにもお薦めby吉池千秋
プロベーシスト吉池千秋さんから、アップライトベースでSession Acoustic D.I.を使ったレビューが届きました。すでにアコギやウクレレなどの多くのプレーヤーに支持されていますが、アップライトベースプレーヤーの方々!要注目ですよ。
<吉池千秋氏のコメント>
今年のNAMMショーではL.R.BaggsのStadium Electric Bass D.I.が話題になっていましたが最近のお気に入りは、昨年のNAMMショーで発表されたSession Acoustic D.I.
アコースティック楽器用のプリアンプD.I.です。僕の場合はエレクトリックバンドのような、比較的大音量の中でアップライトベースを使用することが多く、ピエゾピックアップだけではなかなかゲインが稼げずに、常にハウリングとの戦いでした。
試行錯誤の中でいくつかのプリアンプを試しましたが、いずれもエレクトリックベース用にチューニングされた物が多く、アップライト自体の自然な音色を変化させてしまう物が少なくありませんでした。
その中でたどり着いたのが、L.R.BaggsのSession Acoustic D.I. です。僕が求めていたプリアンプの条件は大きく分けて三点。
・ハウリングに対応できてしっかりとゲインを稼げること、
・楽器の原音を損なわないこと、
・操作ができるだけシンプルでコンパクトであること、
このSession Acoustic D.I. は僕の要求を軽々と超えてしまう性能でした。まずはVUメーターにより最適な入力レベルを目視で決定します。次はハウリングポイントがあればノッチノブを使ってそこを抑えます。この時点で原音を損なわずに、張りと艶のある音色になっていますが、さらに輪郭や存在感をプラスしたければサチュレートノブを回していくと、心地よい歪みとともにしっかりとした輪郭が出てきます。
他にコンプEQのノブを回せばとても自然な感じで粒が揃います。複数のP.Uを使ったりマイクを使う場合にはフェイズスイッチが有効です。もちろんミュートスイッチも装備しているので、ステージでの音の管理やチューニングも容易です。
これを使い始めてからは音色が充分に気持ち良いので、ベースアンプで音色を補う必要性が減り、アップライトはSession Acoustic D.I.のD.I.アウトから直接卓に送り、ベースアンプは鳴らさずにラインの音だけでの使用も増えました。
オペアンプを使わないオールディスクリート設計で、レコーディング時のようなサウンドクオリティーが、直感的な操作で手に入るこのSession Acoustic D.I.
アップライトベースに限らず、
全てのアコースティック楽器におすすめです♪