Tom Anderson 入荷情報 – May 2023
5月の入荷は合計6本。いつも通りサウンド面よりも材質、ピックアップ、カラー、その他の主な仕様の説明を中心にお伝えします。サウンドや トーンは仕様するアンプ、弦、使用するピック、弾き方、温度、湿度、弾き手の体調、弾く部屋の響き … などの色々なコンビネーションで、また弾き手の好みや感受性の違いでその判断や評価をも大きく異なります。そのような理由でサウンド面での独断の判断は敢えて表現しないことにしています。興味のある方はぜひ各モデルの納品店にお問合せするか、お試し頂けるようお願いいたします。今回も魅力的なギターばかりで我々も検品がてら1週間くらいは毎日色んなモデルを弾きまくりたい心境です。まず最初にご紹介するのは日本初入荷仕様のこちらのモデルです。
ギタープラネット様カスタムオーダー品
The CLASSIC, Deep Bora Bora Blue
Limba Body (3.40kg)
【日本初入荷仕様ボディ材】
SSHピックアップ、Bora Bora Blue … このルックスを見ただけで、お!Tom andersonというイメージがしますね。しかし根本的に大きく違うのはボディ材。このモデルThe CLASSICでのLimbaボディは日本初入荷!となります。Limbaはほぼ西アフリカ産でマホガニーよりもやや詰まった材。このギターのように濃淡がはっきりしているのがBlack Limba、G社 Flying Vのように黒っぽい部分がなくプレーンなものがWhite Limbaと呼ばれています。以前は総称してBlack, Whiteも概ねKorinaと言われていたようです。オーブンで水抜きをして強度が増した飴色のCaramel Neck。ピックアップはTom Anderson王道の中域重視タイプSAシリーズハムシングルとHシリーズ。ブリッジPUのH3の出力は全7種類の上から2番目なので結構高めです(H1-, H1, H2-, H2, H2+, H3, H3+)。全PUのスプリットとは別にネックとブリッジのシングル/シングルのコンビネーションも可能なカスタムワイアリングなど。独特の魅力溢れるカスタムモデルです。
ESPクラフトハウス様カスタムオーダー品
ANGEL PLAYER, Black with Bora Dog Hair
Swamp Ash Body. (3.30kg)
このDog Hair シリーズのカラリングにはいつも目を奪われます。黒い毛の中にBlueやRedやYellowなどの毛が混ざっている感じです。このタイプのカラリングは2019年に試作を重ね、2020年1月のNAMMショーで初お目見えしたカラーフィニッシュです。このフィニッシュの外観は現在Swamp Ashのみでの対応となります。興味ある方はサイト内の検索で「Dog Hair」と入れチェックしてみてください。仕様は前述のThe CLASSICとほぼ同じですがこのモデルの違いは、24フレット/ポジションマーク/ヘッドロゴカラー/ネックと指板材。同様に見えても何かが違うのがTom Andersonギター。このモデルと前述のThe CLASSIC, Black w/Blue Dog Hairと弾き比べたくなりますね。
ワタナベ楽器京都本店様カスタムオーダー品
ANGEL, Gamma Green Wakesurf
Flame Maple Top on Alder Body. (3.34kg)
【日本初入荷仕様カラー】
本国USAで2022年に発表されたニューカラーがこのANGEL/Gamma Green Wakesurfフィニッシュ。今回記念すべき日本初入荷モデルです!(注:グリーンの明るい部分のみのGamma Greenは2020年NAMMで初出典)24fret仕様 Caramel Maple Neck, コントロール系は今回全てのモデルが同じカスタムワイアリング仕様。5点レバースライドスイッチのポジション3でネック/ブリッジのシングルの組合せが可能です。シンプルに見えて多彩なトーンが可能なのはさすがTomのカスタムワイアリングシステム。ナット幅はやや幅広の42.86mm(1 11/16″)。ブラックハードウェア、ブラック・ポジションマークが決まっています。ピックアップはTomのオーソドックなSA1R, SA1スタックドハムシングルとH2+のゴールデンコンビネーション。ブリッジPU選択でイメージ通りの前へ出る音量ボリュームでリードポジション。サウンドとトーンはTom Andersonの王道パターンです。
クロサワ楽器町田店様カスタムオーダー品
ANGEL, Honey Shaded Edge
Hawaiian KOA on Alder Body (3.30kg)
年々、希少な材として見直されている貴重なKOA材を使用したこのモデルは24フレット仕様モデルANGEL。さすがTomの選ぶHawaiian KOA Topは特別です。ナチュラル感を損なわないHoney Shaded Edgeフィニッシュは素材の持つ特徴をさらに高めているように思えます。指板にはオーストラリア産のBlackheartがオプションで選択されています。BlackheartはEbonyに近い密度でBlackと言う名前ですがややグレイであったり濃いブラウン系のカラーも混じっていることがあるようです。近年Ebonyが使用できなく、ナチュラルな代替え材としても今後少しづつ増えていくのではと予想されています。このモデルもTomのオーソドックスなSAシリーズスタックドハムシングルとHシリーズのハムのHSHコンビネーション。ナット幅はノーチャージで指定できる、やや幅広の42.86mm(1 11/16″)。どんなサウンドか気になりますね。
ギタープラネット様カスタムオーダー品
ANGEL, Ocean Storm Double Wipeout
Flame Maple Top on Alder Body (3.32kg)
【日本初入荷仕様カラー】
お〜日本初入荷仕様のカラーです!24フレット2オクターブ仕様のANGEL, Ocean Storm Double Wipeout。手前はまだ海の青さが多少見え、海の向こう側が台風で黒い雲が迫っているようなドラマチックなOcean Stormの命名。特にこの数年のニューカラーとその命名が冴え渡っています。Flame Maple TopにAlder Body。ナット幅はノーチャージで指定が可能な、やや幅広の42.86mm(1 11/16″)。定評のHシリーズのカバー付HCはエフェクター乗りもいいクリーン系トーン。5点レバースイッチの3でセンターピックアップ、Toneプルでネック側シングル+ブリッジPU(ネック側)の2シングルに。瞬時にサウンドメイクができるのはTom Andersonならではのスイッチングシステム。24フレット2オクターブ仕様モデルは、ノンピックガードのANGEL(PUボディ直付け)とピックガード付のGUARDIAN ANGELの2モデル。
ギタープラネット様カスタムオーダー品
GUARDIAN ANGEL, Deep Jack’s Pacific Blue
Flame Maple Top on Limba Body (3.34kg)
最後にご紹介するのはGUARDIAN ANGEL。Flame Maple TopにLimba Body。この大胆な木目に全く違和感ないどころか独特の魅力に溢れています。仲間にこのギター見せてくれると言われたらボディバックも見せたくなりますね(笑)。今回入荷全モデルの共通仕様の一つがTomのVintage TremoloとLocking Tuner(ペグ)。最近はほぼこの組合せが主流となって来ました。ナット幅は1 5/8″で標準的なST仕様の41.28mm。ピックアップはH1、SA1、H2+の最も主流なピックアップとその出力バランスの組合せ。DROP TOP CLASSICの2オクターブ・24フレット仕様のモデルがこのGUARDIAN ANGELです。
トムアンダーソンギター特約店様が独自のノウハウとテイストでオーダーするカスタムモデ ルとは別に、お客様自身がご希望のカスタムスペックでオーダーすることも可能です。2023年4月現在、2024年夏以降の納品予定でカスタムオーダーを受付けております。詳しくは、Tom Anderson Japanサイトをご覧ください。
・リクエストの多いピックアップの製品案内はこちらから。
・最新情報はこちら:Tom Anderson Guitar U.S.A.サイト
(注-1)日本では通常フロントPU、リアPUと言われていますが、当ブログでは、USAで標準的な呼び方を採用しています。ネック側のピックアップを「ネックPU」、ブリッジ側を「ブリッジPU」と言う表現です。(注-2)スケールの呼び名について、通常日本ではGibsonに代表される24 3/4″のスケールをミディアムスケールと呼ぶのが一般的ですが、USAで標準的な呼び方となっている、24 3/4″スケールをショートスケールと表現させていただきます。