SPECIAL INTERVIEWJES International,Inc.
代表 斉藤“Jes”陽一
代表 斉藤“Jes”陽一
JES International / INTERVIEW
僕らは何でもできる
中学生のころ、日本中の若者がベンチャーズやビートルズに夢中になっていて、それは僕も例外ではなかった。ベンチャーズの印象的なエレキサウンドを聴いた瞬間に「これだ!」と、強いエモーションを感じたんだ。「音楽をやりたい!」という、強烈な思いが湧き上がったんだよ。そしてビートルズ。その時は、何と言ったらいいんだろう。頭が爆発するような衝撃というか……。心が解放されていく気持ちを、生まれて初めて感じた。「僕らは何でもできる!」って、きわめてポジティブな感動が、そこにはあったんだ。
高校に入学して軽音楽部を立ち上げたんだ。まぁ、自前の楽器がないから、みんなに借りたりして練習していたよ。ところが、軽音楽部はたった1か月で教頭先生に潰されちゃったんだ。時代的に「エレキ音楽は非行につながる」とね。でも若かったからね。「文化祭でゲリラライブをやっちゃおう!」ということになった。隠れて練習して、当日「せーの!」で、一気に機材を校庭にセッティングした。そして、ベンチャーズを中心に5~6曲演奏したんだよ。
若い子たちは、みんなエレキに興味があるからね。もの凄い数の人が集まって。ところがその中に、部活を潰した張本人の、教頭先生がいてさ。でも教頭先生が連れていたお孫さんが、演奏をすごく喜んでくれたんだ。そして、演奏後に教頭先生に呼ばれてね。「君たちは、やってはいけないことをしたな。でも孫が気に入ったから、今日だけは特別に許す!」だって。そこから、ステージの第2部がスタートしたよ(笑)
その時、思ったんだ。音楽は、自分も周りも楽しくさせてくれるんだって。高校2年で味わったこの感動は、今でも忘れられない。間違いなく、自分の原点の一つだよ。

大学時代は生バンドのディスコが全盛期で、大学生活の最後の1年は、周りが就職活動をしているのを尻目にほとんど毎日、主にブリティッシュ系のブルースロック系の音楽を演奏をしていたね。30分のステージを、1日4回とかね。だから就職活動はかなり遅いスタートだったんだ。まずは長髪をバッサリ切るところから始めたよ。(笑)就職活動をするに当たって「自分はどんな仕事をやりたいのか?」と、改めて考えてみた。すると、いくつかのイメージが頭に湧いてきた。まず、楽器に関係する仕事であること。その上で、海外に行けるチャンスがあること。英語を勉強し、外国人とコミュケーションを取れる機会が多いこと。また、大手ではなくても、自分の個性を認めてもらえる会社がいい。そのすべての条件を満たす楽器の輸出入、国内卸販販売を行う商社に入社できたのは、我ながら幸運だったね。