JES International, Inc.

SPECIAL INTERVIEWJES International,Inc. 代表 斉藤“Jes”陽一

JES International / INTERVIEW

自分自身で納得した商品を
日本で広めたい

商社で働いていたときに、ドイツ、アメリカ、イギリスと、10数年に渡って現地駐在として働く中で、海外でさまざまな商品とめぐり合った。その中には、素晴らしい商品でも、まだ日本には上陸していないものもたくさんあった。魅力的な商品と出合ってきた中で、僕はいつしか「トレンドを追うのではなく、愛着のある商品と長くお付き合いをしていきたい」と、考えるようになっていたんだ。その思いが膨らみ、自分で設立した会社こそが「JES International(ジェーイーエスインターナショナル)」だ。「素晴らしい商品、自分自身で納得した商品を、日本で広めていきたい」とね。

「JES International」という社名は、かなり悩み抜いて付けたものなんだ。当初は「○○ミュージック」という社名を候補に考えた。でもね。もし、会社が50年も続いていれば、全然違う業種になっているかも知れないよね。とはいえ、世界を相手に事業展開するという信念は揺るがなかった。だから、あえて「インターナショナル」というキーワードを社名に組み込んだんだ。

「JES(ジェーイーエス)」というのは、前職の上司に付けてもらった僕の海外でのニックネーム「Jes(ジェス)」を、そのまま社名に採り入れている。外国人に覚えてもらいやすい、シンプルなニックネームを探していた時、その話を聞いた上司から「Jesっていうのはどうだ?」と、提案してくれたんだ。「それだ!」と、ほとんど即決だったね。それ以降、すごくスムーズに名前を覚えてもらえるようになったよ。今では、海外の知り合いはもちろん、日本でも、仕事・プライベート関係なく、Jesと言われることが多々あるよ。Jesは、もう自分の名前のような感覚になってるね。

それに海外には、社長の名前を社名にする会社が多いんだよ。この会社は、僕1人から始まったから「JES International」という会社名になったというわけ。日本でいうところの「斉藤商店」だね。

このギターは僕が日本で紹介するために生まれた

会社は作ったものの、起業にあたって、具体的なビジョンがあったわけではなかった。まずは、仕事を作ることから始めないといけない。それでとりあえず、数週間ほどアメリカに渡ったよ。前職で知り合った友人たちと旧交を温め、ビジネスのヒントを掴もうと思ったんだ。数年にわたって、ギターの製作者たちとパイプを作るためにダラスやロサンゼルスなどで開催されているビンテージギターショーに足を運ぶようになった。ショーで個人や小規模経営の特定のギターにこだわったブースを見つけては、リサーチを繰り返したよ。この時期に学んだことは、「ビジネスには相性がある」ということだ。商品そのものはもちろん、ビジネスの流儀、オーナーの人柄もある。独立してからは、会社と会社ではなく、個人と個人のつながりが重要になる。それが、余計に大きく感じられるようになったね。

そんなとき、運命的に出合ったギターが「Godin(ゴダン)」だったんだ。 最初は知人から「面白いギターがあるよ」と、教えてもらってね。New Yorkの某著名アコースティック専門店で初めてのご対面。目の前に現れたのは、テレキャスター風のアコースティックギターと、ジャスベースっぽい格好のベースギター、そしてナイロン弦のクラシックギターの3台だったね。それで、スチール弦のアコースティックを「ジャーン」って弾かせてもらったら、鳥肌が立つような、「うわーッ!」という衝撃が全身を走ったんだよ。エレキと同じ感覚なのに、音はアコースティック。パッと見は普通のギターなのに、内部構造がまったく違う。音を鳴らした瞬間、自分の将来までも予感させるような、ビビッと感じるものがあったんだ。

「このギターを取り扱いたい!」。その思いだけで、フランクフルトの楽器ショーに出向いたよ。そこにゴダンの社長がいると聞いてね。そうしてゴダンの社長ロバートと会ったら、ギター談義に花が咲いてねぇ。初対面なのに、昔から知っているような感覚の人って、たまにいるよね。まさに、そういう人で。それで、いよいよ明日、日本に帰るというタイミングで「あなたのギターを、日本で売らせてくれないか」と、申し入れたんだ。そうしたら、同様のオファーが、もう一社からも来ていると言われてね。しかも、それが相当な大企業だ。「こりゃあもうダメだ…」と諦めかけたんだが、思い切って「このギターは、僕が日本で紹介するために生まれてきた気がする。ぜひとも僕にやらせて欲しい!」と、熱意だけで話をしたんだ。すると、逆にゴダンの社長の方から「そう言ってくれる人を待っていた」と、契約を快諾してくれたんだよ。  そこから、ゴダンとの長いお付き合いが始まった。スタートが1993年のことだから、2018年でまる25年を迎えるよ。

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